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ライオン・80

 案の定、翌日、笙は37.5度の熱を出した。明け方近くまで時間をかけて
身体を拓き、身体を繋いだのは一度だけだったが、それでも笙の負担は大きく、
コトが終わった途端、意識を失ってしまった。

 大聖は、午後から取材が入っていたが、やむなく坂本にキャンセルしてくれる
よう電話で頼んだ。壊れた人形のように生気をなくして眠る笙を一人になどできない。

「良かったじゃないか、やっと本物の恋人になれて」
 コトの成就に、坂本の声は明るかった。

「けど、笙はメチャクチャ痛そうで、俺まで萎えそうだった」

 笙が怖ず怖ずと差し出してきた潤滑剤で、大聖はすぐに裏で糸を引いたのが
坂本だと勘づいた。坂本の部屋にあったものと同じだったからだ。

「あのな、笙くんはバージンみたいなもんだから仕方ないさ。馴れれば楽しめ
るようになる。それためにも、今夜はもう一回、頑張れよ」
「ええっ!?」

 坂本の発言に大聖は、驚きのあまり素っ頓狂な声を上げてしまった。

「初めのうちは、あまり間を開けない方がいいんだ。時間が空くと、せっかく体が
覚えたおまえの大きさを忘れて、一からやり直しになるからな。できることなら、
三日三晩ハメまくって、おまえに馴染ませるのがベストなんだが」

 大聖が、ゲイである坂本のデリカシーのなさを痛感するのは、こういう時だ。
むろん、彼が二人の仲を気遣っての発言とは充分承知しているが、赤裸々な内容に
耳を塞ぎたくなる。

「とにかく、俺は笙の体調が良くなるまで傍らに付いてるから、明日も動けないかも」
「ふ~ん、まあ、好きにしろ。スケジュールは俺がなんとかしてやるよ」

 坂本にしては珍しく、気前よく調整を請け負ってくれたことに、大聖は心の底
から感謝した。

 笙は、夕方には何とか動けるようになったが、大聖は大事を取って、もう一泊する
ことにした。翌朝9時の新幹線で東京に戻れば、仕事には間に合う。

 なにより、無言ですり寄ってくる笙が無性に可愛くて、少しでも長く二人で触れ
合っていたかった。とはいえ、さすがに疲れ切っている笙を抱こうとは思えなかったが。

 東京駅まで二人を迎えに来た坂本は、笙の醸し出す色気に目を瞠った。たった一晩の
情事でこうも変わるものかと驚嘆するほど、笙は美しくなっていた。大聖に愛されている
という自信と誇りが、笙を内面から変えたのだ。まるでサナギが蝶へと羽化するように――。

「笙くん、それじゃ顔にエッチしましたって書いてあるようなものだ。
サングラスをかけなさい」

 坂本に言われて、笙は真っ赤になりながら、あたふたと自分の荷物を探って
サングラスを取り出した。

 考えてみれば、大聖も坂本も、レイプされ心に傷を負ってからの笙しか知らなかった。
しかし、これが本来の笙だったのだ。坂本は、かつて田崎伸也が嫉妬に狂って笙を
レイプしたのがわかる気がした。

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